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「通訳をする時に気をつける点を教えてください」

こんにちは。

 

昨日の土曜日(6月16日)に「うねざき式」のセミナーを開催しました。

 

参加してくださった皆さん、ありがとうございます。

 

 

午後の部では、サイトラ・シャドーイング・リプロのトレーニングを行いました。

 

インプットの英語力(リスニングとリーディング)はかなり伸びたのだが、それに比例してアウトプットの力(スピーキングとライティング)が伸びない、という悩みを持っている方は多いです。

 

昨日のセミナーでも、このことが話題となり、「どうやったらアウトプットの力がつくのか」、という質問を受けました。

 

アウトプットする機会を多く取る、ということだけでは解決しないと思います。

 

私は、「アウトプット力の鍵はリプロです」と答えました。

 

自分の言いたいことを話せたり、書いたり出来るようになるには、その内容を自分の中に英文として持っていることです。リプロができるようになると、対象となる文章を聞いたり、読んだりすることで、自分の中にそれを取り込むことが出来ます。

 

リプロダクション(リプロ)のスキルが身についていない場合、読んでも、聞いても、その内容がすぐに頭から抜けてしまいます。

 

英語でインプットをしても、理解した情報としては頭に残っているのですが、それが母国語の日本語では再現できるのに、英語では出来ない。

 

これがリプロのスキルを身につける前の英語学習者の一般的な姿だと思います。

 

これはもったいない。

 

アウトプット力を伸ばすには、リプロのトレーニングを行うことが最も有効です。

 

 

 

そして、夕方の部では「日英通訳」のトレーニングを行いました。

 

日本語の話者の内容を英語にするのが日英通訳です。

 

日本の企業や団体を訪問した際に、担当者の話す内容を英語で伝える機会や、スポーツイベントなどで、日本人と英語圏の人の間のコミュニケーションを図るなどの機会が考えられます。

 

広島で通訳や通訳ガイドを行う場合、被爆者の方の講話を英語にする機会があります。その時に、出来るだけ、話者の思いを正確に伝えたいと願っている人は多いと思います。

 

日英通訳の力を伸ばすために必要なのは、やはりリプロのスキルだと確信しています。

 

その理由は上に記した通りです。

 

 

では、通訳の現場で気をつけることは何でしょうか。

 

私が注意しているのは、下記です。

 

1)前日、早めに就寝して、頭の疲労を回復させておく。(当日、頭が疲れているかどうかで、通訳のできが全く違います)

 

2)現場では、余裕を持った態度を示す。(余裕がなくても、余裕があるように自分にイメージトレーニングします)

 

3)話者に挨拶して、通訳内容などを少し確認する。(通訳前に、話者と良い関係となっていることが大切です)

 

4)聞いている人の集中力をじゃましないように、通訳のリズムを大切にする。(話者の話しが終わったら、すぐに訳出することを心がけます。また、分からない言葉や内容が あった場合、話者に確認することもありますが、最小限にとどめます)

 

5)通訳時には、低めの声で、ゆっくりと発声する。(通常の会話のスピードで訳出するのはよくありません)

 

そして、6番目はデリケートな問題であり、毎回の課題なのですが、

 

6)異文化の人には理解するために足りない情報を加え、不要な情報を訳出しないこともある。(ここはとてもデリケートな問題ですが、この配慮が重要だと思っています)

 

 

そうそう。それと、訳出時にメモを取りすぎないことも大切です。

 

以上を参考にしてください。

author:eiko, category:英語スキル, 06:30
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