- NHK番組「神の手を持つ絵師 若冲」にくらくらする
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2017.02.22 Wednesday
こんにちは。
2月17日(金)の朝、何気なくNHKプレミアムをつけていたら、伊藤若冲(いとう・じゃくちゅう)の生涯をドラマ仕立てとした番組が流れていました。
朝9時から約2時間の番組でした。頭が切れたのが残念ですが、9時半くらいから最後まで録画して、後で時間のある時に見ました。
2001年に制作された「神の手を持つ絵師 若冲」という番組です。
若冲を演じているのが岸辺一徳さん。京都出身の名優である一徳さんはまさに適役。
他の俳優さんもそれはぴったりの方ばかり。
若冲コレクターとして著名なアメリカ人のジョー・プライスさんは本人が登場。若冲愛が伝わってきました。
素敵な番組でした。
昨年が若冲生誕300年の年なので、また若冲関連の番組やイベントが相次いでいるのですね。
私はアートに疎い人間ですが、その私でも若冲の素晴らしさは分かります。
若冲の作品というと、相国寺(しょうこくじ)に若冲自身によって寄贈され、その後、宮内庁が保有している掛け軸30幅からなる「草花綵絵」(どうしょくさいえ)が有名ですが、もう1つ、とても人気のある作品があります。
それは、プライスさんが所有している対の六曲の屏風絵「鳥獣草花図屏風」。独創的な作品です。
左の屏風には46種類の鳥が描かれています。そして右の屏風には、大きなゾウをはじめとして29種類の獣が描かれています。
1つの屏風が1センチ四方の4万を超える升目で区切られています。近くで見ると、モザイク画のように見えます。
この番組では、なぜ、この作品がアメリカ人コレクターのプライスさんの手に渡ったのかの経緯が説明されています。
1985年ごろ、東京国立博物館の小林忠さんという専門家があまりに特異な作風であるため、長い間、倉庫に眠っていたこの作品を世に送り出そうとしました。すると、上司から「あんな下品な作品は国立博物館に並べられないよ」と拒絶されたそうです。
当時、若冲への評価が低かったんですね。それで、プライスさんにこの作品のことを紹介したそうです。
隔世の感があります。
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