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「英語を英語のまま理解するというのに、どうして英日通訳練習を行うのですか?」
こんにちは。

1月の中旬となり、冬休みが明けて、全ての英語の講座がまた始まりました。楽しいです。


1月から3月のこの期間は1年間の英語力強化スキル獲得の最終段階です。この時期は英日通訳を多く行います。

それで、受講生の中には、「通訳を目指すのでもないのに、英語を英語のままインプットすることを強調しているのに、どうして?」と思っている方もいらっしゃると思います。


私は英語力を伸ばすには「英語を英語のままで頭にインプットして、それを英語のままで理解し、英語のままでアウトプットする」のが必須だと思っています。

実際の英語でのコミュニケーション時に日本語に変換することはしません。

でも、その状態に持っていくためにはいくつかの段階が必要で、いくつかの英語スキルが身についている必要があると思っています。

例えば、英語スキルの根幹は「サイト・トランスレーション」です。これはセンス単位(意味の単位)ごとに区切り、前から日本語に変換するという通訳者に必須なスキルです。

「英語を日本語に変換する」というと、「英語を英語のままで理解する」という概念と矛盾すると思われるかもしれません。私も疑問に思ったことがあります。でも、このスキルは全ての英語学習者に必須だと確信しています。

サイトラが素早く正確に出来るようになると、その後は、センス単位を意識しながら、英語のままで情報を頭に入れる方法に切り替えます。サイトラが身についたら、通訳する時を除いて、使わないんです。

サイトラをすると、文構造が正確に把握できているか、素早くそれが出来るか、意味を正確に理解しているかのチェックできます。

英日通訳を行うのも同じ趣旨です。

サイトラと同じく、文構造が正確に把握できているか、素早くできるか、意味を正確に理解しているかのチェックには英日通訳をするのが一番です。

ただし、通常の英日通訳とは違って、1つ条件があります。

メモは必ず英語で取るように指導します。つまり、英語でのインプットを条件としているのです。英語でメモをとり、それをリプロダクションしてから、日本語に訳出します。

あくまでも、英語力強化のための英日通訳トレーニングだと理解してくださいね。

もちろん、自宅で英語でニュースを聞いたり、英語の映画を見たりする時には、英語のままで聞いてください。

英日通訳を行うのはあくまでもチェックのためです。講座で英日通訳を行う時だけで十分です。
 
author:eiko, category:英語スキル, 00:20
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本田圭祐選手のきれいな [ l ] の音にジーンとする。
こんにちは。

12月26日(金)にセミナーを2コマ行って、2014年の英語レッスンを全て終了しました。

今年も実り多い1年でした。

ご一緒した皆さん、ありがとうございます。

セミナーでは「音声改善」を中心に行いました。音声改善は即、結果が出るので、人気の講座です。

改善ポイントはたくさんあります。

母音の区別、あいまい母音の処理、[ w ] の発音などです。

中でも、一番の課題が [ l ] と [ r ] です。これは日本人が最も苦手とする音ですね。

[ r ] が特に難しくて、[ l ] はある程度は発音できているという認識があると思いますが、実は [ l ] の方が発音できてないことが多いんです。

うまく [ l ] の音が出るようになるはかなり難しい。コツがあるんですね。

いろいろとポイントがありますが、最後に気づいたポイントがあります。

破裂音と思って息をしっかり出すんです。

[ l ] を発音する方法をまとめると、

「口はイーッという時の緊張した形。あごは落とします。舌先を上歯茎に置いて、息をしっかり出して、スタッカートでラッ、ラッ、ラッと言います」

これで試してみてくださいね。iPhone の siri ちゃんが役に立ちますよ。


さて、本田圭祐選手の発音です。

2014年1月、本田選手が記者会見でこう述べました。

I just asked my little Honda in my heart which club do you want to play. He answered "I want to play at AC Milan."

この時の、[ l ] の音が素敵でした。
author:eiko, category:英語スキル, 06:01
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2015年のシーズン、黒田博樹投手が広島カープに復帰
こんにちは。

12月27日の中国新聞の一面は「黒田博樹投手の広島カープ復帰」の記事でした。

やったあ。

私は黒田さんはメジャーリーグを去った後、必ず広島カープに復帰すると思っていました。

「後だしじゃんけん」で言っているのではありませんよ。

黒田さんは2007年秋、ドジャーズに移籍することを発表した記者会見で、「日本でプレーするなら広島カープ」と明言していたからです。

その後の黒田さんの発言と行動を見て、なんて素晴らしい人だろうと思っていました。

特に、ファンに対する発言が見事。

スター選手がチームを去る時には批判されるのが普通です。

それを、じっくりとファンに自分の心情を説明して、ファンから「新天地でも頑張れ!」と言ってもらうには大変なコミュニケーション能力が要ります。

野球界では元巨人の松井秀喜さんと黒田さんが抜群のコミュニケーション能力の持ち主だと思っています。

二人は発言が素晴らしい。そして、 人間として、すごいなあと思います。


この二人の英語を聞いたことがありませんが、きっと英語力も素晴らしいと思います。コミュニケーションの肝は母国語でも外国語でもやはり同じだからです。
author:eiko, category:英語スキル, 06:38
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映画 「バンクーバーの朝日」 は深い悲しみと爽やかさの絶妙のバランスがあります
こんにちは。

12月23日(祝)、八丁堀の「八丁座」に映画を見に行きました。
http://www.vancouver-asahi.jp/

「バンクーバーの朝日」

戦前、カナダに実在した日系人野球チームの活躍を描いた映画です。

制作はフジテレビ。主演は妻夫木聡。他に亀梨和也、池松壮亮、佐藤浩市、石田えり。華があり、影もある演技派の人たち。さすがでした。

悲しみと爽やかさが絶妙の映画でした。

「船を編む」で知られる石井裕也監督のセンスがきらっと光っています。
 
author:eiko, category:日系人, 09:00
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マーティン・スコセッシ監督 「Silence」 は2015年11月封切予定
こんにちは。

NHK広島文化センターで「短期講座 遠藤周作『沈黙』の世界〜聖書・歴史・海外評価〜」が開催(月に1回、全3回)されています。講師はノートルダム清心女子大学の山根道公先生です。

私は10年くらい前から、遠藤周作作品を読む読書会「樹の会」に参加していて、時々、山根先生にご指導をしていただいています。今回、樹の会の会員と一緒に参加して、目から鱗の時間を過ごしています。

特に、昨日(12月20日)の回では、韓国で行われた遠藤周作のシンポジウムの内容など、遠藤作品の海外評価についてお話しいただいたので、感激の2時間でした。


山根先生は遠藤周作の研究者として中心的な役割を果たしていらっしゃる方です。「樹の会」のご指導をいただいていたシスター雜賀のご縁で、「樹の会」は山根先生のご指導を時々いただいています。ありがたいです。

そして、これまでにも、山根先生のおかげで、2人の遠藤作品の翻訳者の方ともお会いしてお話しする機会を得ました。


そのお一人が、韓国でのシンポジウムの基調講演者だったマーク・ウイリアムズさんです。

マーク・ウイリアムズさんとは2年前、京都で行われた遠藤周作学会でお会いしました。当時、秋田にある国際教養大学の副学長でいらっしゃいました。たまたま懇親会で隣になったので、いろいろお話して、ヴァン・ゲッセルさんのご縁で遠藤周作学会に参加したことを知りました。お二人は親しい関係なんです。

その後、ウイリアムズさんが私の大好きな遠藤作品である『わたしが・棄てた・女』を翻訳していらっしゃることを知りました。まだ、この作品を英語で読んだことがないので、楽しみです。

昨年、東京で行われた遠藤周作学会でも懇親会でご一緒しました。翻訳された遠藤作品がどのように海外で受け止められているか、貴重なご意見を伺いました。

今年の6月に、イギリスのリーズ大学の教授となっていらっしゃるそうで、もう日本でお目にかかることがないのが残念です。


もう一人はヴァン・ゲッセルさんです。遠藤作品というと翻訳はゲッセルさん。『深い河』『侍』『スキャンダル』を翻訳していらっしゃいます。遠藤作品の名作が、英語に翻訳されてまた違った輝きを放っています。

4年前、長崎の遠藤周作文学館で遠藤周作学会が開催された時、基調講演をゲッセルさんが行われることを知り、一般として参加しました。この時に、山根先生のご縁で、ゲッセルさんと親しくお話をさせてもらう機会があり、夢のような時間を過ごしました。

実際に翻訳者にお目にかかると、翻訳された作品がさらに胸に迫ってくるように思います。


さて、ゲッセルさんは遠藤作品の『沈黙』を翻訳されており、読者としてはゲッセル訳の『Silence』をぜひ読みたいのですが、出版権の問題がまだ解決されていないらしく、まだ、出版されていません。

現在、出版されている『Silence』の翻訳者はウイリアム・ジョンストンさんです。『沈黙』が日本で出版されたのが1966年。英語版の『Silence』がイギリスの出版社から出版されたのが1969年ですから、この出版社は目が高い。ジョンストン訳の『Silence』の果たした役割は大きいです。

でも、ゲッセル訳ファンとしてはゲッセル訳『Silence』が読みたい訳です。


さて、いよいよ本題に入ります。

この『Silence』を20年前に読み、衝撃を受け、ぜひ映画化したいと考えた映画監督がいました。「タクシー・ドライバー」やアカデミー賞を受賞した「ディパーテッド」で知られるマーティン・スコセッシ監督です。

遠藤周作本人に映画化の了解を得たそうです。20年前のことだそうです。それで、映画化すると発表されて、20年です。ここ数年、「映画化の予定」が発表されては、延期となることの繰り返しだったのですが、来年11月封切でまず間違いないようです。
http://eiga.com/news/20140716/17/

イッセイ尾形が出演するそうなので、キチジロー役でしょう。フェレイラ神父役はリーアム・ニーソン。

期待が膨らみます。


私はこの年末年始に『沈黙』とジョンストン訳の『Silence』を丹念に読むことを樹の会のメンバーに約束しました。楽しみです。

 
author:eiko, category:本の紹介, 06:13
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音声改善のトレーニングは効果が即、実感できます
こんにちは。

今年のレッスンも後、数回のみとなりました。

4月から「うねざき式」の講座・セミナーやその他の機会で音声改善のトレーニングを多く行ってきました。

「音声改善」は私が重視する「10の英語スキル」のうちの根幹です。

正確な英語の発音とナチュラルなリズムが身に付くことで、スピーキングに自信がつくだけでなく、ナチュラルスピードのネイティブとのコミュニケーションも可能となります。

映画を字幕なしで見たり、CNNのニュースを聞いたり、オバマ大統領のスピーチを聞いたりするには、基本的な英語音声が必須だと確信しています。

実際に、私自身、18歳の時にシスター・マーギュレット・レッドウエルに音声改善を受けたことで、英語を使って仕事が出来るようになりました。

[ r ] の発音が出来なかった私が、「Green」を正確に発音出来た時のことは今でも覚えています。

ヘレン・ケラーのドラマで「Water!」と理解した有名なシーンがありますが、まさにその感じ。


この段階では発音は正確に出来るようになったのですが、でも、ナチュラルなリズムは獲得できていませんでした。

今、振り返ると、音の連結・欠落への理解が不十分だったのです。

朗読指導を受けていた時、「choppyですね」と言われ続けた記憶があります。「choppyって何?」と思いました。

今朝、「choppy 発音」で検索すると、興味深いブログに出合いました。納得です。
http://onlineenglishlesson.seesaa.net/article/253683550.html


さて、ナチュラルなリズムを求めていた私に絶好の機会が訪れました。

20代の時、異文化間コミュニケーションの講座に参加したら、その講師の方が新進気鋭の学者であり、音声改善も専門としていることが分かりました。それで、個人レッスンを10回受けることにしました。

1回2時間を10回です。

「10回では奇跡は起こらないよ」と言われましたが、10回が終了した時に、二人でドラマのセリフを言ってみたら、とてもナチュラルにセリフが言えました。びっくりしました。奇跡だと思いました。


10代の時のシスターからの発音指導、20代の時の専門家からの音声改善指導の2つが私の基礎となっています。

現在、ボストンにお帰りになったシスター・レッドウエルに許可をいただき、シスターが開発された発音リストを使って音声改善のトレーニングを行っています。

「音声改善」のトレーニングは大好評です。効果が即、分かるんです。

今朝も、先日、発音トレーニングを行った方からお礼のメールをいただきました。嬉しいです。

それで、今日のブログはこのテーマにしました。


12月26日の「うねざき式」セミナーは「サイトラ」を行いますが、1月・2月は音声改善のセミナーを行いますね。






 
author:eiko, category:英語スキル, 06:21
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『ヒロシマとハワイを結ぶ物語』 の読書感想文に感謝
こんにちは。

今年の春、素敵なご縁が生まれました。

日系アメリカ人史の研究者の方が『ヒロシマとハワイを結ぶ物語』を読んでくださって、担当している大学の講座でテキストとして使用したいとおっしゃったのです。

それで、東日本にある国立大学法学部2年生19名の方に、この本をテキストとして授業を進めてくださいました。

2週間前、この本を読んだ19名の受講生の方が書かれた読書感想文を送っていただきました。

作者である私の意図を理解し、読みとってくださった文章を目にして感動しました。

今年嬉しかったことがたくさんありますが、best three に入る嬉しさでした。

堀先生、受講生のみなさん、ありがとうございます!


さて、新聞を読んでいたら、日系カナダ人の戦争中の状況を描いた映画が今日(12月20日)に封切られることを知りました。

「バンクーバーの朝日」(東宝系 フジテレビ制作)
http://www.vancouver-asahi.jp/

主演が妻夫木聡さん。豪華キャストで気合いが入っています。

フジテレビ制作なので、関連の番組がテレビで何度も放送されるようです。

楽しみです。

author:eiko, category:日系人, 06:33
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「無双」 池上彰さんの強さの源泉は論理的思考
こんにちは。

すごい寒波ですね。

朝、テレビを見ていたら、原油価格が急落したため、ルーブル安が続き、ロシアなどの経済が大打撃を受けているというニュースが放送されていました。

原油価格が下がると私たちの生活にはプラスなので、良いニュースなのだと受け止めるのですが、それだけではないのですね。

きっと、12月18日号の週刊文春「池上彰のそこからですか? 原油価格めぐり各国がチキンレース」を読んでいなかったら、そのままスルーしていたニュースだと思います。

でも、この池上さんの記事を読んだ後は、原油価格が製造物の原価に反映するとか、車のガソリン代が高くなるということ以外に、大きな影響があることが分かりました。

原油価格とロシアなどの原油国の経済はまさに直結していて、国家の存続にもかかわるのですね。


池上彰さんの躍進が続いています。月曜日のテレビ朝日の番組「ここがポイント!池上彰解説塾」を見ていたら、この状況を「無双」と呼んでいるということを知りました。

「無双」とは一人が大暴れしている状況を言うそうです。あはは。

単なるブームではなく、ずっと池上彰さんが信頼できるニュースソースとしての地位を確保しているのは、論理的な思考で分かりやすく事象を解説してくれているからですね。それとお人柄。

英語ではこう言います。

The man of integrity.


感謝。



 
author:eiko, category:英語スキル, 06:39
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英語を自宅でトレーニングするにはどうしたらいいですか?
こんにちは。

先週一週間、一緒に仕事をした人から「英語を自宅でトレーニングするにはどうしたらいいですか?」と質問を受けました。

よく宣伝している英語と日本語を聞き流すことでリスニング力をつける学習法を行っているということで、その効果を尋ねられました。

私は聞き流すだけで英語力がつくとは思っていないので、「簡単なテキストを使って、CDの音声に合わせて音読するのがいいですよ」と答えました。

音読が英語力強化に効果があると思っているからです。

ただし、効果を出すには3つのスキルを身につけることが必要だと思っています。

1.発音記号を正確に発音できる。

2.音読スピード150ワード/1分を確保する。

3.サイト・トランスレーションで文章を理解する。

この3つがあれば、後は、一人でも英語力は伸びると思います。

この3つのスキルを身につける方法をこのブログのカテゴリー欄「英語スキル10ポイント」で紹介しています。参考にしてくださいね。

 
author:eiko, category:英語スキル, 06:44
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advance directive, advocacy, civil disobedience などなじみのない概念に対応する
こんにちは。

通訳や翻訳をしていると、advance directive, advocacy, civil disobedience などという、日本にない考え方をあらわす英語に出会うことがあります。

advance directive というのは、日本語では「事前指示書」を訳するようですが、何のことか分かりませんね。

入院後に病院に対して「蘇生や呼吸器の装着などは不要である」と患者が意志を示す手続きを言います。


advocacy は日本語で「弁護、擁護」と訳しますが、これも何のことか分かりません。

「弱者などのために権利を立法府や行政などに提言する活動のこと」だと定義されています。

Sexual Harassment も日本語にはない概念なので、日本語で「セクシャル・ハラスメント」(セクハラ)と呼ばれて定着しました。

advocacy も一緒で、「アドボカシー」とそのまま日本語で呼ばれていることが多いようです。


civil disobedience もガンディや米国の市民権運動などでよく出てくることばですが、「市民的不服従」と言っても、ピンときませんよね。


各文化には、その文化で必要な概念がことばとなっているので、そういう概念がない場合は、訳出に困るわけです。

また、価値がずれるため、適当でないケースもあります。

例えば、「素直な生徒」といった表現の時の「素直」ということばを英語にする時には注意が必要です。英語に docile とあるからと言って、この形容詞を使うと、「扱いやすい」といった意味になり、本来の意味を失います。


こんなことを考えていると、明治の日本人が freedome を表現するために、「自由」ということばを作り出し、それが定着したのはすごいことだと思います。

tourism を「観光」としたのも素敵です。「観行」ではなく、「観光」。「光を見に行く」ということばに明治人の意志を感じます。
author:eiko, category:英語スキル, 18:43
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