- アートルネッサンス2017が開催中です
- 高松に行くなら、栗林公園、玉藻公園、そして香川県庁舎
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2017.01.31 Tuesday
こんにちは。
香川県で就業の機会があり、高松を訪ねました。
私は香川県が大好き。「うどん県」であり「アート県」です。
江戸時代は松平家が高松藩の藩主でした。高松の人はとても誇り高いという印象を持っています。
というのは、松平家というだけでも格式が高いのに、水戸光圀(みと・みつくに)の子孫が高松藩の藩主でした。なぜ、水戸光圀(黄門さんです)の子どもが、水戸の徳川ではなく、高松松平の藩主となったのか、興味深い逸話があります。歴史が好きな人はこの逸話に驚くと思います。
高松市には1950年に知事に就任し、24年間知事であった金子正則知事時代のレガシーが今もあちこちに残っています。
その一番は1958年に建設された香川県庁舎ですね。「丹下健三の初期の傑作」だと安藤忠雄がその著作で述べています。
ピロティのある香川県庁舎は1955年に建設された平和記念資料館本館と並んで、丹下健三の初期の傑作だと言われています。
金子知事と丹下健三を結んだのは丸亀出身の現代アーティストの猪熊弦一郎なのだそうです。これは香川県庁舎内の壁を彩っています。すごい迫力です。
栗林公園や玉藻公園も素敵ですが、高松市を訪ねる時には、ぜひ香川県庁舎も。
- 「この世界の片隅に」 は心に響く映画です
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2017.01.30 Monday
こんにちは。
1月28日の土曜日、夕方4時からサロンシネマで上映された「この世界の片隅に」を見に行きました。
サロンシネマには2つの上映室があり、それぞれ100席くらいです。この映画は1日2回程度の上映です。
私が3時30分くらいにロビーに到着した時、「売り切れ」となっていました。3日前からチケットの購入ができるので、数日前に購入していたので、見ることが出来ました。見に来ている人は年齢も性別も様々。
私の友人・知人でこの映画をすでに見ている人が多いので、その感想をよく聞くのですが、感想が真っ二つに分かれているという印象です。
絶賛の人と、どこが良いの?という人と。
この映画に関する、テレビ番組を2つ録画していました。「クローズアップ現代」と「フェイス」です。
映画を見るまで、この番組も見ないようにしていました。
さて、見終わって。
これまで見た映画の中でも最高の映画のひとつだと思いました。
静かに心に響く映画。
これから何年たっても、若者に見てもらい、感じてもらえる映画だと思います。
あまりに悲惨な事実を伝えるには、アニメーションが適しているのだと改めて思いました。実写は嘘っぽくなるのに。
でも、アニメーションはあまりにダイレクトに子どもの心に入り込むので、注意が必要だとも思っています。
例えば「火垂の墓」(ほたるのはか)は素晴らしいアニメーション映画ですが、あまりに衝撃的で悲しくて、一度見たら、二度と見ることができません。
「この世界の片隅に」は悲しいアニメーションの映画ですが、救いがあります。
映画を見た後に、「クローズアップ現代」と「フェイス」を見ました。
原作者の「こうの史代」(こうの・ふみよ)さんはまさに天才だと思います。
この作品もそうですし、『夕凪の街、桜の国』もそれは素晴らしいまんがでした。はじめて『夕凪の街、桜の国』を読んだとき、そのみずみずしい描写に心を打たれたことをよく覚えています。
今回の「この世界の片隅に」の映画化は、原作者のこうのさんの才能と監督の片渕須直(かたぶち・すなお)さんの才能が重なりあって、さらに深みのある、心に響く映画となったのだと思います。
主人公の「すず」さんの声を演じた「のん」さんの魅力も特筆されるべき。
「クローズアップ現代」で、片渕監督が時代考証を丁寧に行ったのだと紹介されていました。
広島市や呉市に住んでいる人の心にすとんと落ちる描写。
戦前のこの町を知っている人の声も聞きました。納得できる描写のようです。
映画のはじめに「大正屋呉服店」というビルが出てきます。
これは現在の平和公園内の「レストハウス」となって使用されている被爆建物です。1929年に建設されました。
この始まりで私はドキッとしました。
今後、ずっと長く、多くの人に見られる映画なのだと確信しています。
クラウドファンディングに参加した7000人の人にも拍手です。
- 『悪名残すとも』 を読むと陶晴賢を身近に感じる
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2017.01.29 Sunday
こんにちは。
2週間くらい前、図書館から予約していた本が確保できたと連絡がありました。
本の名前は『悪名残すとも』(角川書店)。著者は吉川永青(よしかわ・ながはる)さん。
本のタイトルにも著者にも全く覚えがありません。
きっと、雑誌等の新刊紹介で興味を持って予約をしたのですが、予約から数カ月たっているので、そのことを忘れていたようです。
ぱらぱらとページをめくっていると、1555年の厳島合戦で毛利元就と戦った陶晴賢(すえ・はるかた)を主人公とした小説だと分かりました。
陶晴賢は重臣として仕えていた大内義隆をうち滅ぼしているので、「悪名を残した」人として知られています。
タイトルから考えて、この小説は陶晴賢から見て、そうせざるを得なかった状況を書いているのだと思いました。
興味深いですよね。そして、読んでみて、本当に興味深いストーリーでした。
それと、この物語を読むと、1540年の郡山城(こうりやまじょう)での戦いの様子がよく分かって、ラッキー。
毛利元就がまだまったく弱小の国衆だった時、大国の大内氏と尼子氏に挟まれて、大変な目にあっています。
「真田丸」もそうですが、中世の弱小領主の悲惨なこと。大国の意のままに振り回されます。(この点は、2017年現在の世界情勢とまったく変わっていませんね)
毛利氏が台頭するきっかけとなった「郡山城の戦い」のことがはじめて全体像が分かりました。
それに、どうやって毛利元就が、同じ格の国衆だった小早川氏と吉川氏を手に入れたのかも分かります。
この本を読むと、主人公の陶晴賢にあまり共感できず、毛利元就の冷徹さが浮かび上がりました。
この本で描かれている陶晴賢は才能があるけれど、ちょっと脇が甘い。迫力に欠けるんです。
毛利三兄弟(毛利隆元、吉川元春、小早川隆景)もそうです。
その点、毛利元就の凄みのあること。
それを描きたかったのかもしれないけれど。
毛利元就、真田昌幸(真田丸のお父さんです)恐るべし。
さて、作者の吉川永青さんです。1968年生まれなので、若い。資料をしっかりと読みこみ、物語を膨らませるタイプの作家のようです。
拍手。
- またまた思い知る「単語の重要性」
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2017.01.28 Saturday
こんにちは。
今日はびっくりするくらい気持ちの良い朝です。寒いけど、陽の光がまぶしくて素敵。
気分よく、今日の情報をお伝えします。
今日の話題は「単語の重要性」。
今週、私が担当する英語力強化の講座では「トランプ大統領の就任演説」を読みこんでいます。
とても興味深い内容です。難易度もあまり高くないので、日本人の一般の英語学習者にも挑戦できるレベルです。
それで、合計して数十人の方と一緒にこの演説を読んでいて感じたことは、「やはり単語が大切だ」ということです。
しみじみ感じました。
allegiance, conviction, decay, inaugural, orderly などなじみのない単語が出てきます。
これらの単語を知っていると、さくさく読めるのですが、そうでないと、リズムがつかめなくなるんです。
もちろん、分からない単語は「ゲス」(想像する)ことで、意味をつかんで読んで行けますが、でもある程度、単語力があると
さくさく読めるわけです。
もったいない。
TOEICのトレーニングをしていても同じことを感じました。
特に、600点未満の方には、やはり強く単語の強化をお勧めします。
どんなに音声が良くても、サイトラ、リプロなどスキルが身についても、やはり単語力がないと読めないし、聞けないし、話せません。
もったいない。
単語は本やニュースを読んだり、聞いたりすることで増やすのが本筋です。1日、3回の食事ですね。
でも、それだけだと、足りない。
適当な単語のテキストを見つけて、声に出し、音を聞いて、単語をひとつひとつ自分の頭に入れる努力をしてください。
こちらはサプリメントを飲む感覚です。
頭に定着しなくても問題ありません。
ゆっくりのペースでいいので、やり続けることが大切です。
数年後に効果に気がつきますよ。
- グテーレス新国連事務総長に期待大
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2017.01.26 Thursday
こんにちは。
数日前、朝、テレビを何気なく見ていたら、テレビ朝日系列の「グッド!モーニング」というテレビ番組の最後に池上彰さんがニュースの解説を行っていました。
「池上彰のニュース大辞典」というコーナーで、5分くらいの短い時間です。
そこで、今年の1月1日に就任したアントニオ・グテーレス国連事務総長のことを紹介していたのですが、それがまさに秀逸。
その簡潔な紹介を聞いているだけで、「新国連事務総長」への期待が膨らみました。
池上さんが紹介した情報は下記です。
1)「国連難民高等弁務官」を10年間務めた。国連難民高等弁務官というと、緒方貞子さんがよく知られているので、緒方さんのことを例に挙げて、この職務の重要性を語っていました。
2)グテーレスさんは現場主義で知られている。国連難民高等弁務官の時、ジュネーブの本部職員の数を削減し、現地のスタッフを多く雇用したそうです。
3)飛行機で移動する際にはエコノミークラスを利用する。
4)国連事務総長は各地域のあまり大きくない国から選ばれる。前回の事務総長が韓国(アジア)出身だったので、今回はポルトガル(欧州)から選出された。グテーレスさんはポルトガルの首相を務めた政治家です。
5)国連難民高等弁務官として優れた実績があるため、今回、国連新事務総長に就任した。
短い時間なのに、情報がぎっしり。分かりやすく、印象に残る内容です。
池上彰さんの解説を聞いていて、今度の国連事務総長への期待が大きく膨らみました。
グテーレスさんはすごい。
池上さんはすごい。
- リーディングは「頭の中で音声化すること」がリズムを生む
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2017.01.25 Wednesday
こんにちは。
22日(日)に「沈黙-サイレンス-」を見に行くのに舞い上がってしまい「フェデラーvs錦織圭」の試合を録画するのを忘れていました。残念。
さて、気を取り直して。
21日(土)の「うねざき式」セミナーに参加してくださった皆さん、ありがとうございます。
午後からの回では「音声改善」がテーマでした。
通常は、「発音のリスト」や英語の詩を使って音声の改善のみを行うのですが、今回は特に、音声改善の重要性を説明するために、リーディングでも「音声」がポイントであることを紹介しました。
「音声」というと、リスニングやスピーキングにのみ関係していると思っている人が多いと思うのですが、リーディングにもとても大切なんです。
リーディングする時も「頭の中で音声化」することで、リズムを生みます。
黙読の時も「頭の中で音声化」をぜひ行う癖をつけてください。
TOEICのリーディング問題も「頭の中で音声化」することをお勧めします。
リズムよく文章が読め、頭の中に記憶されます。
セミナーの出席者の方から、「この手法はTOEICで何点くらいの人から有効か?」と質問がありました。
500点から900点くらいの人に特に効果的だと思います。900点を超えている人は自分の好きなようにリーディング問題を行うといいでしょう。
では500点以下の得点の人はどうでしょうか? ハードルが高すぎるでしょうか?
きっと、この得点の人にも有効です。
情報が「ぼーと」した感じであまり頭に残らないかもしれませんが、日本語に変えて読むよりは結果が出るのではないでしょうか。
興味のある人はぜひ試してみてくださいね。
- マーティン・スコセッシ監督作品「沈黙ーサイレンス」が日本で公開されています
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2017.01.24 Tuesday
こんにちは。
1月22日(日)に映画「沈黙-サイレンス-」を見に行きました。
広島市内では複数の映画館で上映しています。
私が見に行った映画館は、広島市の中心である八丁堀にある「サロンシネマ」。
ゆったりとしたシートでとても気持ちの良い映画館です。
ずっとこの映画化を心待ちしていたので、この日を迎えて感無量。
この時点でかなり「邪念」が入っているので、純粋に映画を楽しめたとは思えません。
好きすぎて正常でなくなっているというか。
かなり原作に忠実な映画化であり、登場する日本人へのリスペクトが感じられ、日本人の訳者の方の「顔」が良いので満足。
監督の述べたいことも伝わってきました。最後のシーンにはジーンときました。
やはり良い映画だと思います。
ぜひ、この映画を見て、感想を聞かせてくださいね。
ちなみにパンフレットの解説は山根道公先生が書いていらっしゃいます。
山根先生は、この3年くらい、NHK広島文化センターで年に4回から6回程度、遠藤周作作品の講座で講師をしてくださっています。
私は山根先生の講座はほぼ毎回出席しています。
次回は2月4日(土)、また、先生のお話を聞くのが楽しみです。
それともう1つ、ぜひ伝えたいことがあります。
広島の映画文化は「サロンシネマ」「八丁座」を運営している会社の社長である蔵本順子さんのおかげです。
私は倉本さんを心から尊敬しています。
もし、蔵本さんがこの2つの映画館を運営していなかったとしたら、広島にはシネコンだけになっていたと思います。
私はシネコンの雰囲気がどうしてもだめ。わさわさした感じが好きになれません。
大人の映画鑑賞にはやはり「サロンシネマ」か「八丁座」です。
- トランプ新大統領の就任演説
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2017.01.23 Monday
こんにちは。
1月20日、アメリカで新大統領就任式が行われました。
トランプ新大統領の就任演説は約16分。
ワード数にして約1400ワードでした。ということは1分間あたり90ワードくらいでスピーチをしていることになります。
TOEICのリスニングや、ニュースなどなど1分間160から180ワードで話しているので、かなりゆっくりとした印象です。
平易な単語と文構造。分かりやすい発音で、ゆっくりと話していますので、英語を母国語としない人にとっても理解しやすい内容でした。
今後の世界の動向にも大きな影響を与える演説です。
ぜひ、インターネットの動画サイト等を利用して、一度聞いてみてください。
出来れば、動画を見て、口元を注目するとさらにいいと思います。
分かりやすい発音となるため、口や舌の動きがとても大きく、分かりやすいんです。
お勧めします。
- 今日は「サイレンス」を見に行きます
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2017.01.22 Sunday
こんにちは。
1月21日(土)からマーティン・スコセッシ監督作品「サイレンス」が日本の映画館で上映されています。
原作は1966年に発表された遠藤周作作品『沈黙』です。
この作品は1969年にウイリアム・ジョンストンさんにより『Silence』という題名で英語に翻訳されています。
出版当時、『沈黙』はすぐに大きな話題となり、ベストセラーになったようです。
それと、同時に、多くのカトリックの関係者の方からの批判も招いたそうです。
遠藤周作さんはその数年前に大手術を受け、生死をさまよった状態だったこともあるので、「遺書」のような思いで、この作品を書き上げたのではと思っています。
実は、この作品はすでに一度、映画化されています。
1971年、篠田正浩監督作品「沈黙」は遠藤周作ファンの間で評判が悪い。
今度のマーティン・スコセッシ監督作品はどうか、楽しみです。
こちらが原作となった遠藤周作作品『Silence』です。